ボルドーの有名ネゴシアン、ジェフリー・デイヴィスさんと彼が見出した生産者4名が来日。
そのワインを試飲するセミナーに参加した。
今回来日した生産者は21世紀になって頭角を表すまではガレージワインと呼ばれる、小規模でも自分たちが作りたい、飲みたいワインに挑戦してきた若手ばかり。
銀行家からの転身、有名シャトーの3代目で分家、趣味のワインが高じて会社を売っぱらって葡萄畑を買った陶芸家など、出自は様々だがワイン作りにかける情熱は凄まじく、その熱意がビンビン伝わってくる熱いセミナーだった。
ボルドー右岸のサリニュック村からタスト氏の2種
シャトー・ボーリュー・コント・ド・タスト2004、2006
オーメドックからムリエ氏の3種
シャトー・ベルヴュー2001、2003、2006
カスティヨンからベコ女史の4種
シャトー・ジョアナン・ベコ2005、2006
シャトー・ボーセジュール・ベコ1996
シャトー・ラ・ゴムリー1996
サンテミリオンからドコスト女史の2種
シャトー・フルール・カルディナル2006、シャトールシア2006
同じ銘柄を年度毎に飲み比べて「この年はここを工夫した」とか、同じ年度で「この畑の葡萄の特徴を活かすためにこうした」とか、11種類のワインを飲み比べながら、色々勉強になった。
一番勉強になったのは香りの表現、香りは「○○の香り」と表現するしかなく、味のように「甘い」とか「辛い」とかいった共通の表現方法が無い。
「バニラのニュアンスがある」「クローブのスパイシーさを感じる」「黒い果実の香り」など、フムフムいただき!という表現を数多くメモできた。
でも、「○○の香り」と言われても、元々○○を知らないとどうしようもない。
1996年物を飲みながら「熟成しているので黒トリフュの香りが出始めている、これから飲み頃を迎える」と説明があったのだが、
「黒トリフュ」を意識して嗅いだ記憶が無いので判らないのが悲しかった。
また「リコリスの香りがします」「フレンチオークの樽を使っているので先程のハンガリーオークと樽香が違う」とか言われても、どの香りの部分がそうなのか良く判らない。
もう少し勉強して豊かな表現力を身につけたいもんだ。
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